マキノの庭のミツバチ日記(34)

冬ごもりに向けて

めっきり寒くなってきた。まだ11月下旬に入ったばかりというのに、今日の最高気温は7度で真冬並みだ。ニホンミツバチの巣箱もここのところ出入りが急に減り、産卵に欠かせない花粉の持ち込みもない。あたりに咲く花も少なくなったが、ミツバチの方でも冬に備えて産児調節に入ったのかもしれない。働き手の蜂が生まれてこないと巣そのものの自主管理・運営が大変。だが良くしたもので、寒くなって冬場にかかると働きバチの寿命が延びて3か月かそれ以上になる。ふつう、働きバチの寿命は1か月ちょっとくらいだから大幅アップだ。花がないと蜜集めなど外勤の仕事はないが、巣を守って春の活動再開までの越冬業務が彼女らの双肩(?)にかかってくる。たとえば巣の温度を保つための暖房活動はおろそかにできない。

前にも書いたが、働きバチは胸の筋肉(飛行筋)を激しく動かすことで熱を発生させる。ただし羽そのものへの連結をはずすので、真夏での旋風行動のように風を起こしてあたりを冷やす恐れはない。冬の暖房の燃料に相当するのが蜂蜜で、筋肉にエネルギーを供給する。冬を無事に越すのに蜂蜜の十分な備蓄が必要なのは言うまでもない。

庭の巣箱は箱枠(四角の木枠)を3ないし4段に重ねて作られており、今は最上段の箱枠に設けられた観察用の窓から内をのぞくことができる。先週までは働きバチの集団がその最上部の巣板の表面を黒々と占領していたが、最近ではわずか2、3頭しか見られない。その代わり、蜜液が小部屋(巣房)に貯えられキラッと光っている有様がよく分かる(写真1)。

先の6月頃には、こののぞき窓の付いた箱枠は中段の位置(巣箱の中頃)にあり、そこから内をのぞくとちょうど育児域あたりを見ることができた(日記24で書いている)。秋の採蜜の時に最上段の箱枠を内の巣板ごと取り去り、中段にあった箱枠が最上段へ繰りあがった。その際、一番下に空の箱枠1つを継ぎ足している。のぞき窓から見える最上段の箱枠の内側は、6月の頃と全く同じ巣板の部分を見ていることになるが、そこの巣房に収められているものはどれも蜂蜜だ。前はさなぎを収容していたそれぞれの巣房は蜜壺(みつつぼ)と化している。巣の上部に蜜を貯めるのはニホンミツバチのいつもの習性で、もちろん育児域はより下方に設けられている。

閑散とした様子にすこし心配になって箱の下部をのぞき見ると、巣板の下端には蜂がびっしり詰まるように集まっているのが見えた。一か所に集合して体を寄せ合い、暖を取るようなモードになったのだろうか。厳冬期には蜂球を巣の中央部に作るといわれるが、まだそこまでには至ってない。ただ、その準備が始まったようで、巣板のうち邪魔な部分をかじり取って生じたとみられる巣屑(すくず)が巣門に出されるようになった。

遠くに見える赤坂山などには初冠雪が見られた(写真2)。平地に雪が降る前に対策をとらないといけない。巣門に細い木片を入れて入口を狭くし、寒風を避けるようにした。ついで、とりあえずだが発泡スチロールの板を箱の側面に貼り付けた。(タイサク)

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