マキノの庭のミツバチ日記(75)

ミツバチからの年賀状

大陸からの寒波襲来で凍えるような寒い年末年始になった。暮れの 28 日の朝には 5 センチほどの積雪で、その後は 3 日間降り続いた。最低気温は 0 度前後に。そうこうしているうち新年を迎えた。

日ごろ世話をして面倒をみている庭のニホンミツバチたちから年賀状が届いた・・・てなわけないか!ということで、ミツバチの「気持ち」を勝手に代弁しつつ、大家さん(私)に宛てた数行の年賀状を考えてやることにした(イラストは本文とは一応無関係)。

『昨年中は大変お世話になりました・・・』(ん!まったくね。でもこちらもいろいろ楽しませてもらった)。

昨年のことで印象深かったのは、分蜂(巣別れ)が 1 日に 2 回もあったこと。捕獲ではてんてこまいしちゃった。えっ?捕まえずにそのまま逃がしてくれればもっと幸せだったかも?そいつは悪かったねー。でもいまさら仕方ない。

天候が悪いこともしばしばで、よく巣箱の心配もしたっけ!7 月の豪雨に 8 月の酷暑。気温 30 度を大きく超える日が続き、巣箱の天板に冷却のための保冷剤のパックを置く毎日だった。秋になって巣箱の住人に見られた生育の幾分かの遅れは、この酷暑も一因ではないかと私は疑っている。そして極めつけは 9 月の超大型台風だった。マキノ町でも大木やコンクリート電柱が相次いで倒れるような暴風だったが、巣箱は運良く持ち堪えてくれた。その後だったか巣箱の群の一つが逃げ出していったのは。残った 1 群が今、年を越すまでに至っている。だがこの群も、生育の遅れや異臭騒ぎ(実はセイタカアワダチソウのハーブ臭)など、いろいろ心配させてくれた。

ミツバチたちの大敵、農薬ネオニコチノイドも心配の種だった。ラジコンヘリによる散布は 8 月初めにあり、巣箱を霧状のドリフト(浮遊物)から守るのに神経を使った。残留効果も高いといわれる農薬なので気が抜けない。採取した蜂蜜サンプルをネオニコ残留検査に出した。結果は、人に問題になる濃度以下ということだったが。この検査ではミツバチへの影響に関しての情報が得られず、なんともいえないもどかしさが残った。

でも世界に目を向ければ進歩したところもあった。EU(欧州連合)はネオニコ 3 種の完全使用禁止(一部例外あり)を各国代表の投票で決定した。世界の趨勢に逆行するようにネオニコ規制緩和の続いた日本国内では目立った進歩はない。だが自治体のいくつかで、ネオニコ禁止や斑点米の基準の緩和を求める意見書が議会で採択されているのは希望がもてる。

『今年も昨年に変わりませずよろしくお願いします。庭のニホンミツバチより』 (こちらもよろしくね。でもさしあたりは、この冬を無事に乗り切ってほしい)。

今年の課題なり抱負はどうか。ミツバチにはそういう「未来」の概念は全くないかもしれない。私個人で言えば、まずはこの高島市の地にニホンミツバチをもっと増やしたい。去年の春に我が庭の巣箱から分蜂した内の 2 群を他所に分与した その 1 つは、残念なことに秋ごろに熊に襲われ失われてしまった。残る 1 つは無事で今もコロニーを保っていると聞く。

ミツバチを守ることが人間にも住みやすい世界を作ることになると思ってここしばらくやってきた。その世界を見るべく一歩でも近づきたいのだが、目標があまりにも遠くに感じられる。今年もミツバチまもり隊の会員の皆さんとせいぜい頑張りますか!(尼川タイサク)

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