植木屋タケさんの蜜蜂日誌200411

4月11日(土) 晴れ

満開の桜は散り始めたが、まだまだ見頃。
オス蜂の誕生から2週間近く経っているので、天気が良いと分蜂がそろそろなのではと気がもまれる。
だが、風はひんやりと冷たく、爛漫な陽気とは言いがたい。

オス蜂の姿を動画におさめようと何度か試みたが、どうにも上手くいかなかった。
きょう、ようやく3匹のオスを撮影することに成功。

ニホンミツバチは、一つの群れに数千から数万匹がいるらしいのだが、そのほとんどはメスである。女王蜂は通常1匹だけ。あとは働き蜂で、オスは交尾のシーズンだけに産まれてくる。

つまり、日々かいがいしく働いているのは全部メスで、オスは何をしているのかというと、ソノ役割だけのためにチャンスをうかがい、鋭気を養っている?のである。
役目が済むと、タダ飯喰らいとぞんざいに扱われ、やがては巣から追い出されるようだ。

その行く末は哀れでもあるが、単純明快な生き方には少しばかり羨ましさも感じる。

体はメスより一回り大きい。目(複眼)は黒々と大きく、お腹も黒く縞模様はない。
尻尾の先には針が無く、まるっとしている。したがって刺すことはなく、毒もない。
交尾器は普段は腹の中に格納されているようである。

巣門の高さが、働き蜂に出入りしやすいサイズ(6mm程度)になっているので、オスにとっては狭いようだ。というか動きはそれほど敏捷ではない。(飛行も不器用)
この巣門は、スズメバチなどの外敵の侵入を防ぐのに有効なサイズに作られていて、女王蜂にとっても通り抜けるには窮屈だろうと思われる。

ミツバチに気に入ってもらえるようにと、ウチの庭には蜜源となる花々をせっせと植えているのだが、どうも巣の近くの花にはあまり興味を示さないようだ。
いったい、どこまで出かけているのか気になるところだが、追跡は困難。

昆虫社会においてもウイルスは脅威だろうが、人間のように移動の制限や自粛などがない野生生物は、自由であるなとつくづく思う。

(気まぐれ不定期連載、次回に続く。)

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